【レビュー】「怒り」を観てみた

【レビュー】「怒り」を見てみた【ネタバレ有】

キャスト

千葉編

洋平:渡辺謙
愛子:宮崎あおい
田代:松山ケンイチ
明日香:池脇千鶴

東京編

大西:綾野剛
藤田:妻夫木聡
薫:高畑充希

沖縄編

田中:森山未來
泉:広瀬すず
辰哉:佐久本宝

オススメ度

★★★★★

内容/感想

予告編やパッケージを見て、これは見たい!と思い、すぐにレンタルしました。
その内容と感想をつづっていきます。

ざっくりと言うと

・ある殺害事件が起こり、その犯人が逃走
・松山ケンイチ、綾野剛、森山未來のそれぞれに視点をおいたストーリーが繰り広げられる
・この三人はそれぞれ素性の知れない人間であり、ストーリーを繰り広げていく中でどの人物が犯人なのか知りたくなる
という映画。

※※※注意:以下、ネタバレあり。※※※
私が感じた憶測もありますので、ご理解いただきたく思います。

はじまり

物語は、ある家で起きた殺人事件から始まる。

殺害現場は蒸し風呂の様な状態。
現場の壁には「怒」という文字が残されていた。

田代(松山ケンイチ)sideのストーリー:千葉

愛子が家出をし、風俗で働いているところを、洋平が連れ戻すところからストーリーが始まる。

洋平、愛子が住んでいる町は、人が少なく、噂があればたちまち町全体に広がってしまうような片田舎。
そんな町に、田代という男がやってきた。
田代は、洋平の会社にバイトという形で働きはじめた。

愛子は、町に戻ってから、洋平に毎日弁当を作っていた。
ある日、ひょんなことから田代と出会い、お弁当を作ったりデートをする仲に。

洋平は、田代に社員にならないかと声をかけるが、ことわる田代。

そんな二人は、同棲することになる。
部屋を借りるのは、洋平名義で、支払いは二人で支払うこととした。
入居の際に、大家が田代に過去の経歴について質問をした。

どこか不審に思った洋平は、愛子と同棲する田代がどういう人物なのかをしっかり把握するため、
過去の経歴が本当かどうかを探りに行く。
すると、滞在した年数や名前に嘘があったことを知る。

愛子にその事実を話すと、愛子は事情を知っていた。
田代は借金を背負わされ、ヤクザに狙われている為に、偽名を名乗っているということを。

愛子から事情を聞いた洋平だが、どこか不信感が残っていた。

ある日、テレビで未解決事件の犯人が田代に似ていることを目にする。
不信感を募らせていた洋平は、明日香に相談する。

相談された明日香は、事の重要さにだまっていることはできず、
愛子に、田代が犯人に似ていることを話す。

しかし、田代と愛子には強い信頼関係があった。
それを見た愛子も、愛子のことを信じてあげるよう、洋平に伝えた。

愛子の町にも、例の事件の指名手配写真が貼られるようになった。
愛子はその指名手配写真を見て、田代とは違うと心の中で言い聞かせていた。

そんな二人なのだから、大丈夫だろうと思った矢先、
愛子が雨の中ずぶ濡れで、洋平の家に帰ってくる。

「電話をしちゃった」

愛子は、田代が犯人かもしれないと、警察に電話したのだ。

犯人は、田代なのか?

大西(綾野剛)sideのストーリー:東京

藤田は性同一性障害であり、男を好きになり、夜な夜な男と出会う場所に訪れていた。
昼の顔は仕事をしっかりとこなし、病の母の看病をしていた。

いつものように男と遊んでいた藤田だが、ある青年と出会う。
その青年は、大西という名前で家や身寄りがない様子だった。
それならばと藤田は家に連れ帰り、ともに暮らすこととなる。

ともに暮らしていく中で、藤田は大西を徐々に信頼し始める。
病気の母についても打ち明け、母に大西を紹介する。

大西はそれからというもの、母の看病をしたりしてくれた。
藤田と大西の信頼関係は次第に強くなっていく。

ある日、母が命を落とす。
藤田は大西を周りにどう紹介すればよいか分からず、葬式に呼ばなかった。

藤田の周りから、同じ手口での盗難被害が続出し、
近い関係の人間が犯人ではないかという噂を耳にする。

そんな中、カフェで大西と見知らぬ女が楽しそうに会話しているところを目撃する。
大西にそのことを問いただすが、明確な答えをはなさなかった。

盗難被害の話、見知らぬ女といたことから、藤田は大西に不信感を抱く。

大西に対する不信感が募っていた最中、警察からの電話が鳴る。

犯人は大西なのか?

田中(森山未来)sideのストーリー:沖縄

辰哉と泉がボートで、離れ島に遊びに行くところからストーリーが始まる。

泉は、その島で一人で散策していた。
すると、廃墟のような建物から一人の人間が現れた。
その人間に、私がここにいることは内緒にしてほしいとお願いされる。

数日後、また離れ島にボートで向かう。
泉がその廃墟を訪れると、その男はまだそこにいた。
名前を田中ということを聞き、話をする仲になる。

辰哉が泉を映画に誘い、那覇市へデートに行くことになった。
デート中に、田中と遭遇し、泉と辰哉と田中で飲みをすることになる。

帰りの交通手段が無くなるので飲み終え、泉と辰哉は二人で帰ろうとする。
泉が少し目を離した隙に、泥酔した辰哉はどこかにいってしまい、捜し歩くことになる。

泉があちこちを探していると、米兵が集まる危険な領域に入り込んでしまう。
米兵たちは、泉に目をつけ公園でさらい、レイプする。

泉は泣き叫ぶが、誰も助けてくれず、ただただ涙を流す。
そのとき辰哉は、泉を見つけたが、米兵に怯えただただ物陰でうずくまるしかできなかった。

行為が行われているとき、どこかから「ポリス!ポリス!」という言葉が聞こえ、米兵たちは立ち去る。
米兵が立ち去った後、辰哉は泉に駆け寄った。

辰哉は、電話で助けを呼ぼうとするが、泉に「誰にも言わないで」と言われ、電話をやめる。

誰も助けてくれなかったことに絶望する泉。
何もできなかった自分を責める辰哉。

そんな二人は、会うことが無くなる。

辰哉は自分でこのことを解決できず、友達の話と嘘をつき田中に相談する。
田中は、親身になって話を聞き、沖縄を守ることはできないが、
「辰哉の味方にはなれる」との言葉に信頼を置く。

辰哉の町で働きだした田中だが、客の荷物を手荒に扱うところを辰哉が目撃する。
田中は精神的な不調を訴えたのち、実は泉がレイプされる一部始終を見ていたことを辰哉に伝える。
田中も、どうすることもできず、「ポリス、ポリス」と呼ぶことしかできなかったと話す。

旅館で暴れる人現れる。旅館の物を、破壊しまくったあと逃走する。

辰哉が、離れ島を散策する。廃墟に向かうと、そこに田中がいた。

犯人は?

沖縄編の田中が犯人です。

※真相はあえてざっくり書きます。
 興味がある方は、ぜひ見てください!

田代(松山ケンイチ)sideの真相:千葉

警察が取り調べるも、田代は、白でした。
それを知った愛子は泣き叫びました。

信じきれなかったことにより、田代はいなくなってしまいました。

が、田代はこの地から離れる前に、一本の電話を入れたのです。
そこで、愛子は思いの丈を伝えます。

そして、田代を連れ戻すことができてハッピーエンドです。

大西(綾野剛)sideの真相:東京

警察からの電話に嘘をつき、大西と関わりがないことを装った藤田。

その後、大西が女とあっていたカフェに向かう。
すると、例の女が居たため、大西との関係を聞く。

この女は、施設育ちであり、同じ施設で育った大西と兄弟のような関係であった。

安心も束の間、大西には心臓に病を抱えており、すでに亡くなっていた。
警察からの電話は、そういうことだったのだ。
つまり、大西も白。

この女から、大西が藤田に抱いていた思いを知り、藤田は信じれなかったことをなげく。

大切なものは増えていくのではなく、減っていくという言葉が印象的でした。

田中(森山未来)sideの真相:沖縄

廃墟で見た光景は、壁に刻まれた「怒」という文字。
そこで田中は、自らの顔(ほくろ)をハサミで切り刻もうとしていた。

辰哉を見つけた田中は、辰哉に真相を突きつける。

あの日、泉がレイプされたとき、喜んで見ていたこと。
そして、そのあとも自殺しないかを喜んで傍観していたこと。
「自殺したらウケるじゃん」という言葉に、辰哉の静かな怒りは爆発した。

辰哉は落ちていたハサミを手に取り、田中の腹に突きさした。

その後、田中は海岸に向かい絶命。

田中は、「泉が襲われてウケる」といったことを壁に刻んでいた。
辰哉は、それを見つけ必死に石で削りとる。

テレビでニュースが流れる、例の事件の犯人を殺した、少年が捕まる。

泉は一人で離れ島へ向かう。
廃墟でみたものは、「泉が襲われてウケる」という内容を必死で削り取った跡。

辰哉は、今度は逃げずに泉のことを必死で守ったのだ。

総評

まずは、今年度見た中で一番見ごたえがあった映画でした。

俳優がとても豪華で、どのシーンも演技が素晴らしいと感じました。

ストーリーもとても素晴らしかったと思います。
事件が始まる→田代の舞台→大西の舞台→田中の舞台→犯人像がどの三人にもあてはまる
説明があるわけでなく、話が進んでいく中で、別々の舞台のこの中に犯人がいると思わせる展開がすごいと思いました。

この話は、リンゼイ・アン・ホーカー殺害事件を少しモデルにしているのかもしれません。
話の中での、監視カメラ映像や、整形後の顔が市橋容疑者のものと酷似している為です。

この映画のメッセージ性を私なりに解釈すると、
身元不明の人間には注意しなければならないが、憶測で判断することも危険なことということなんでしょうかね。

人を信じることの難しさ、信じることの大切さを今一度考えさせられました。

時代背景を切り取っているのかなと感じたのは、
・家出をして風俗ではたらく少女
・性同一性障害
・沖縄の米兵/基地問題
・身勝手な親と振り回される子供
・派遣労働の扱い
といったところでしょうか?

何回か見ることによって新しいことが見えてきそうな映画だと思います。
これは、本当におすすめできる映画だとおもいますので、是非見ていただきたいと思います。

XXを観てみた 目次

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